育休motto日記

2歳男児の育児日記。ときどき、社会に対する私見。

9週の壁

育休復帰のタイミングで、人事異動の話が出ていた。
ただでさえ保育園にお迎えに行きつつ仕事を終えられるのか、戦々恐々としているのに復帰の環境もハジメマシテなんてどーすんの私?!という状況での妊娠発覚。

一応妊婦は異動を免れるシステムになっており、事なきをえた。しかし、人事異動の意向調書のタイミングもあり、4週目で職場に報告することとなった。

4週なんてまだまだこれから何が起こるかわからない時期である。でも、言わなければもっと大変なことになる。言ってはみたものの、お腹の子が無事に育つようぴっぴ(息子)のとき以上に願う日々が続いた。

9週の壁、という言葉がある。医学的には無いらしいけど、妊娠発覚後この壁を越える前に赤ちゃんが亡くなってしまうことが多いらしい。というか、胎嚢が見えたものの、9~11週目に心拍が確認できず流産していたことがわかるケースが多く、「9週の壁」という表現になったらしい。同じような理由で12週の壁もあるらしい。

そのころ、つわりらしいつわりが全くなかったぴっぴ(息子)と違い、なんとなーくだるーい気持ち悪ーい感じがあり、それが1つお腹にまだ命がある証のように思えた。
この壁を早く乗り越えたい。ちょっとでも体に変化がないものかインターネットの検索魔と化した。

せっかく宿ってくれた命、なんとか育ってほしいが、初期の流産は先天的に長く生きられない要因が多いらしい。頭では何かあったときのために自分に言い聞かせながら日々を過ごす。この1日の長いこと。
それでもぴっぴはお構いなしに自分の要求をしてくるし、ご飯は作らにゃならんし、外にも連れていきたいしままならぬ毎日だった。


友達が
ごく親しい友達が、ちょうどお腹の子が残念なことになりほんとうは一番に伝えたかったけどそれはやめた。
たまたま会う約束が前からあり、行こうか迷ったけどなんとか彼女の話を聞くことができ、こちらのことは言わずに済んだ。でも、なんだか嘘をつきながら話を聞いているようで(実際には何も言わなかっただけなのだが)心苦しくもあった。


一度は妊娠できたのだから、とか、次は元気な子が生まれるよ、とか
彼女を励まそうと浮かぶ言葉はあったのだけど
どれも自分が子どもを生んだから言えるのか、それとも生んだから言っちゃならんのかわからなかった。

だからとにかくうんうんと話を聞いて、オープンしたての南町田のグランベリーモールでセールをめぐって
楽しい時間になるようにするしかなかった。


友達に、悲しい思いをして、でも今立派にお母さんになっている人もいるが
じゃあ子どもができたからなくなってしまったその子はいなくていいのか、というとそうではなくて
きっとそういう経験を乗り越えて優しくも強いお母さんになっているんだろうなぁと思ったりする。

決して忘れない、代わりなどいない存在

それでも、神様の気まぐれで授かったり授からなかったりいろんなタイミングで子どもはやってくる。


当たり前じゃない今を大切に過ごさなければならないね